ネガティブな感情やストレス。そして、うつ状態はいちじるしく治癒能力を下げる

ストレス

ストレスやうつ状態は、治癒能力を著しく下げている

10数年ぶりに風邪を引いて、いろいろなことを経験しました。

普通に風邪を引けば、回復までに4日ほどで良くなります。

長くても1週間だと思いますが、年末年始の休暇をたっぷり使って10日間も寝込んでしまいました。

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気づけば、反省点が幾つもあり・・・

年末年始の団らんに間に合うようにいろいろと考えごとをしたり、焦ってしまってストレスを強く感じたりしました。

焦れば焦るほど、状態は悪化しました。

そこで、今回は「ストレスやうつ状態は、治癒能力を著しく下げている」ことに関して記事にします。



ストレスと傷の治癒速度

以下は、免疫アレルギークリニック北米の研究結果です。

創傷治癒
皮膚などの組織が傷ついた際に自然に元に戻ろうとする生理的な修復反応を創傷治癒といいます。

が、手術でも創傷治癒が大きな問題です。

それは、術後の回復が早いほうがより良いことだからです。なぜなら、日常生活にいち早く戻ることができるから。

というのは・・・

治癒が遅れると、感染症や合併症のリスクが高まります。

また、、、

治癒が長引くと精神的なストレスが増幅し、さらに創傷治癒が遅れるというスパイラルに陥るからです。
治癒が長引くと精神的なストレスが増幅し、さらに創傷治癒が遅れるというスパイラルに陥る
治癒が長引くと精神的なストレスが増幅し、さらに創傷治癒が遅れるというスパイラルに陥る

たとえば、例として、、、

手術前の恐怖や苦痛が大きいほど、入院期間の延長、術後合併症の増加、再入院率の上昇など、転帰が悪くなる。
転帰
転帰(てんき)とは、医療や介護の現場において、病気やけがの治療・看護における最終的な経過や結果のこと
術前の恐怖や苦痛が大きいほど、入院期間の延長、術後合併症の増加、再入院率の上昇など、転帰が悪くなる。
術前の恐怖や苦痛が大きいほど、入院期間の延長、術後合併症の増加、再入院率の上昇など、転帰が悪くなる。
胆石除去手術を受けた111人の患者のうち、術後3日目にストレスが多いと報告した患者は、不安が少ない人に比べて入院期間が長くなった。
術後3日目にストレスが多いと報告した患者は、不安が少ない人に比べて入院期間が長くなった
術後3日目にストレスが多いと報告した患者は、不安が少ない人に比べて入院期間が長くなった
選択的冠動脈バイパス移植手術を受けた、同意を得た309人の連続患者のうち、楽観的な患者は楽観的でない人に比べて再入院する可能性が低かった。
楽観的な患者は楽観的でない人に比べて再入院する可能性が低かった
楽観的な患者は楽観的でない人に比べて再入院する可能性が低かった
うつ症状を経験した患者は、苦痛が少ないと報告した人に比べて、感染関連の合併症で再入院が必要になる可能性が高かった。
退院時に抑うつ症状が強かった患者は、苦痛が弱かった参加者と比較して、術後6週間で感染症が多くなり、創傷治癒が悪かった。

などなど・・

うつ症状経験者は、苦痛が少ない人に比べて、感染関連の合併症で再入院が必要になる可能性が高い
うつ症状経験者は、苦痛が少ない人に比べて、感染関連の合併症で再入院が必要になる可能性が高い



ストレスのない高齢者は、そうでない人より傷の治りが4倍高った

不安やうつ状態など心理的要因は、治癒に大きな影響を与えるようです。

以下の調査では、驚くべき結果が出ました。

以下も免疫アレルギークリニック北米の研究結果です。

慢性下肢創傷の高齢者53名を長期追跡調査。創傷治癒の速度を謀りました。
その結果、最も高いレベルのうつ病と不安を経験した患者(病院不安・抑うつ尺度の中央値に基づく)は、苦痛が少ないと報告した個人と比較して、治癒遅延群に分類される可能性が4倍高かった


シニアだけではない、ストレスがおよぼす治癒能力の影響

パンチ生検(パンチバイオプシー)という小さな傷を作り、治癒する過程を調べる方法があります。

パンチ生検(パンチバイオプシー)
皮膚科領域で主に用いられる、直径2~6mmの円筒状のメス(トレパン)を皮膚に垂直に押し当て、表皮、真皮、皮下脂肪組織をくり抜く組織採取手法です
パンチ生検
創傷ケアセンター:パンチ生検

多くの炎症性の病気や腫瘍などの検査に用いられ、皮膚の全層から細胞の組織サンプルを採取することができます。
小さなクッキー抜き型のようなパンチと呼ばれる器具は周縁が鋭利になっており、それを皮膚から押入れます。パンチが抜かれるとき、組織も一緒に抜かれます。

以下も免疫アレルギークリニック北米の研究結果です。

24名の健常な若い男性を対象にした調査です。

前腕に標準的な4mmパンチ生検を実施した後、21日間追跡調査を行った

ストレスは、元気な若者にも治癒を阻害するのか?という実験を行いました。

それは、、、

前腕に標準的な4mmパンチ生検を実施した後、21日間追跡調査

すると、、、

生検当日の知覚ストレスが高いほど、創傷治癒が遅い

ということが判明したのです。

ネガティブな感情も治癒が遅くなる

ネガティブな感情も治癒能力が低下することが分かっています。

硬口蓋(こうこうがい)に3.5mmの創傷を負った193名の健康な学部生を調査しました。

すると、、、

硬口蓋(こうこうがい)
口の天井の硬い部分
硬口蓋(こうこうがい)
口の天井の硬い部分

抑うつ症状のレベルが高い学生は、気分の落ち込みが少ない学生と比較して、治癒が遅い学生に分類される可能性が約3.6倍高かった

のです。




 





ではでは。

 





参考したサイト
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3052954/
MDSマニュアル:パンチ生検
創傷ケアセンター:パンチ生検
日医工株式会社:基礎知識 摂食嚥下のメカニズム

 





 





タロ

久永 広太郎(ヒサナガコウタロウ)

あいがとや店主。有限会社グランパティオ代表。グラフィックデザイナー。アートディレクターを経て情報誌「パティオ」を発刊し(2004年〜2015年)自然災害や公害問題、健康被害などの問題に目覚める。現在は、オリジナル商品などのネットショップの運営。週末は、もっぱらアウトドアにひたすら勤しむ。